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近視進行抑制を目的とした高非球面レンズレット搭載眼鏡レンズ:無作為化臨床試験

MedXY Editorial Team•2026年8月27日•医療ニュース
近視抑制、眼鏡レンズ、高非球面レンズレット、ランダム化臨床試験

ハイライト

  • 高非球面レンズレット(highly aspherical lenslets, HAL)眼鏡レンズは、米国の小児集団において、24か月で近視進行を最大71%相対的に抑制するなど、近視抑制効果が有意であることが示された。
  • 比較研究により、HALレンズは単焦点レンズ(single-vision lenses, SVL)より優れていることが検証され、Defocus Incorporated Multiple Segments(DIMS)レンズやオルソケラトロジーなどの他の先進的光学介入に対しても少なくとも非劣性を示した。
  • 長期追跡データでは、HALおよび関連する眼鏡レンズ設計は、視機能や安全性を損なうことなく、近視抑制効果が持続することが示唆されている。
  • 視機能評価では、中心および周辺の視力への影響は最小限であり、HALレンズの良好な忍容性と臨床応用可能性が支持された。

背景

近視は世界的に増大する公衆衛生上の重要課題であり、とくに小児集団では有病率の上昇と、視力障害を来しうる合併症リスクの増加が問題となっている。近年では、周辺部のデフォーカスおよび網膜像変調を標的とする光学的介入が、近視進行および眼軸伸長を遅らせる有効な戦略として注目されている。高非球面レンズレット(HAL)を備えた眼鏡レンズは、中心視の明瞭性を維持しつつ、同時に近視性デフォーカスを付与する新規光学設計とされる。アジア人集団での有効性は十分に報告されていたが、米国人集団におけるエビデンスは最近の臨床試験まで乏しかった。

主要内容

多様な集団におけるランダム化臨床試験のエビデンス

Shen らによる米国で実施された二重盲検ランダム化臨床試験(JAMA Ophthalmol. 2026; PMID 42623028)では、中等度近視(-0.75〜-4.50 D)の6〜12歳児159例が登録された。24か月間にわたり、HALレンズはSVLと比較して近視進行を有意に抑制し、調整後平均の調節麻痺下等価球面度数(cycloplegic spherical equivalent refraction, cSER)の進行は-0.25 D対-0.90 Dであった(71%の相対的低下、P < .001)。また、眼軸伸長は0.21 mm対0.45 mmであった(53%の相対的低下、P < .001)。重要な点として、HALレンズの安全性プロファイルはSVLと同等であり、重篤なレンズ関連有害事象は認められず、矯正視力も同等であった。

欧州の小児を対象とした並行研究でも、先進的レンズ設計の効果の持続性が報告されている。円柱状環状屈折要素(cylindrical annular refractive elements, CARE)眼鏡レンズを評価した研究では、24か月にわたり眼軸長(axial length, AL)伸長および等価球面度数(spherical equivalent refraction, SER)進行の持続的な抑制が示され、進行が速い群の割合も有意に減少した(Ophthalmol Sci. 2026; PMID 42571354)。

DIMSレンズ研究の長期データでは、サブグループにおいて8年以上にわたり近視抑制効果が持続し、その有効性はベースラインの周辺屈折特性の影響を受けることが示されている(Ophthalmic Physiol Opt. 2026; PMID 42603847)。さらに、最近のランダム化比較試験では、DIMSレンズは18か月までの眼軸伸長抑制においてオルソケラトロジーと非劣性であることが示唆された(BMC Ophthalmol. 2026; PMID 42595991)。

視機能と安全性

各種HALおよびその他の近視抑制レンズにおける視力および眼の快適性の評価では、良好な忍容性が示されている。詳細な視機能指標を組み込んだ研究では、中心視力への影響はごくわずかであり、周辺視力の低下も日常生活機能を損なわない範囲で管理可能であった(Ophthalmic Physiol Opt. 2026; PMID 41784766)。長期装用研究では、HALレンズの短期・長期いずれの装用も、近視児の視野感度に影響しないことが確認されている(BMC Ophthalmol. 2026; PMID 41917844)。

さらに、効果と乱視進行のバランスを検討した研究では、2年間にわたり、レンズ設計に起因すると考えられる屈折乱視または角膜乱視の臨床的に有意な増加は認められなかった(Ophthalmol Sci. 2026; PMID 42421756)。

比較有効性と併用療法

中国の小児集団におけるリアルワールドの後ろ向きデータでは、HALレンズはDIMSレンズよりも近視進行および眼軸伸長の抑制に優れており、HALと低用量アトロピン(HALA)の併用療法は、他の治療レジメンと比べて強い治療反応を示す可能性が高かった(Eye Vis (Lond). 2026; PMID 42116122)。ただし、光学的介入にアトロピンを追加することの上乗せ効果については、前向きランダム化試験でさらなる検証が必要である。

拡散光学技術(diffusion optics technology, DOT)レンズのような新興の光学技術も、中国人集団において12か月の有望な有効性を示しており、近視抑制モダリティに機序的多様性をもたらしている(Ophthalmol Sci. 2026; PMID 42199728)。

専門的解説

複数地域にまたがる蓄積エビデンスは、HAL眼鏡レンズが小児に対する非侵襲的で忍容性の高い近視抑制選択肢として、堅牢な有効性と安全性を有することを確認している。眼軸長短縮効果および屈折進行抑制の一貫性は、周辺部近視性デフォーカスが強膜リモデリングと眼軸伸長を抑制するという機序仮説と整合的である。

視機能データは、視機能低下への懸念を軽減し、臨床受容性を高めるものである。とくに、視野感度への有害な影響が認められなかったことは、長期使用に対する安心材料となる。

一方で、個人差のある反応性、少なくとも一部はベースラインの周辺屈折プロファイルによって左右される不均一性が存在することから、治療成績の最適化には個別化アプローチが必要であることが示唆される。併用療法の優れた有効性は、薬理学的介入と光学的介入を統合することで、高リスク児における利益を最大化できる可能性を示している。

規制の観点からは、米国での確認試験結果が規制承認の根拠を補強し、アジア以外の集団にもこれらの技術へのアクセスを拡大するものとなる。

課題としては、2年を超える長期縦断データが不足しており、持続効果や介入中止後のリバウンド現象の有無を明らかにする必要がある。また、各種近視抑制レンズおよびその併用療法を直接比較するランダム化研究は、今後の診療ガイドライン整備に一層寄与すると考えられる。

結論

高非球面レンズレット(HAL)眼鏡レンズは、小児近視抑制における有効性と安全性が検証された手法として登場しており、多様な集団において24か月で近視進行および眼軸伸長を有意に抑制する主要データが示されている。視機能は良好に保持されており、広範な臨床導入を支持する。光学的介入と薬理学的介入の統合については、個別化された近視管理を目指して、さらなる検討が必要である。

今後の研究では、効果の持続性を確認するための長期追跡、機序の解明、および比較有効性に重点を置き、世界的な近視抑制戦略の最適化を図るべきである。

参考文献

  • Shen J, Hunt C, Young G, Drobe B. Spectacle Lenses With Highly Aspherical Lenslets for Myopia Control: A Randomized Clinical Trial. JAMA Ophthalmol. 2026 Aug 20. doi:10.1001/jamaophthalmol.2026.3288. PMID: 42623028.
  • Lam CSY, et al. Two-Year Efficacy of Cylindrical Annular Refractive Elements Spectacle Lenses for Myopia Control in European Children. Ophthalmol Sci. 2026 Jul;6(9):101309. doi:10.1016/j.xops.2026.101309. PMID: 42571354.
  • Lam CSY, et al. Eight-Year Post-Trial Outcomes of a Two-Year Clinical Trial of DIMS Spectacle Lenses. Ophthalmic Physiol Opt. 2026 Aug 15. doi:10.1007/s44402-026-00170-9. PMID: 42603847.
  • Yue M, et al. Defocus incorporated multiple segment spectacle lenses versus orthokeratology lenses for myopia control: a non-inferiority randomized clinical trial. BMC Ophthalmol. 2026 Aug 12;26(1):488. doi:10.1186/s12886-026-05144-6. PMID: 42595991.
  • Liu YM, et al. Effect of aspherical lens spectacles on axial length progression and refractive error in children with low to moderate myopia: a 24-month randomized controlled trial. J AAPOS. 2026 Apr;30(2):104815. doi:10.1016/j.jaapos.2026.104815. PMID: 41912008.
  • Wang J, et al. Effect of the long-term wearing of spectacle lenses with highly aspherical lenslets on visual field sensitivity in children with myopia. BMC Ophthalmol. 2026 Mar 31;26(1):250. doi:10.1186/s12886-026-04781-1. PMID: 41917844.
  • Jiang L, et al. Comparison of effectiveness of four myopia control interventions in Chinese children: a real-world retrospective study. Eye Vis (Lond). 2026 May 12;13(1):18. doi:10.1186/s40662-026-00487-z. PMID: 42116122.
  • Wang Y, et al. Randomized Clinical Trial of Diffusion Optics Technology Spectacle Lenses in a Chinese Population (CATHAY): 12-Month Results. Ophthalmol Sci. 2026 Mar 11;6(7):101150. doi:10.1016/j.xops.2026.101150. PMID: 42199728.
  • Kaizuka N, et al. The Impact of Myopia Control Spectacle Lens Designs on Visual Function. Ophthalmic Physiol Opt. 2026 Mar;46(1):49-59. doi:10.1007/s44402-026-00026-2. PMID: 41784766.

この記事は、制作工程の一部でAIを含む複数の編集ツールを使用して作成され、公開前に人間の編集者が内容を確認しています。

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